ビルローレンス MB-68 森高千里モデル!
(この記事のブログ№3965)
森高千里のシグネーチャーギターを買ってしまいました。
BILL LAWRENCE / MB-68 Chisato Moritaka Signature Mode/ビルローレンス MB-68 森高千里モデルです。
「森高千里」、90年代の伝説のアイドル、今も活躍されていますね!
ビルローレンス 「MB-68 」は、1995年頃にモリダイラ楽器から販売されました。
モリダイラ楽器といってもピンとこないかもしれませんが、「モーリス」といえば「ああ、フォークギターのモーリス」と思いだす方も多いのではないでしょうか。
このギターの販売当時、30過ぎのオジサンの私には眩しすぎるギターで、とても買えるようなギターではありませんでしたが、ずっと気になっていました。
眩しすぎるギター MB-68
ボディーは、まんまRickenbackerですね。真っ赤なボディーと黒いプラスティック部品(エスカッション/ロッド・カバー/ノブ)のコントラスト。ショートスケール(ミドルスケール?)のやや小ぶりなエレキギターです。
ギブソンES335も連想させる。
ボディは、リッケン風は、すぐわかりますが、よく見るとピックアップ回り、ネックのブロックインレイ・バインディング、そして強烈な赤いボディカラーは、クラプトンの使用していたギブソンES335を連想させられます。
ジャカジャカ弾きたくなる。
実際弾いてみると、ジャカジャカ弾きたくなるんです。ナット幅は43mm、意外とワイドです、個人的には、ちょうど良いサイズです。若干「太め/高め」のフレット。この辺がフォーク・ギターぽくて、ロー・コードをストロークしたくなる。さすが、販売元が「モリダイラ=モーリス=フォーク・ギター」みたいな図式です。
ご参考までに、モーリスは日本のフォクー・ギターの草分け的存在です。
森高千里 も弾いていた。
森高千里も当時この曲でジャカジャカ弾きながら歌っていたし。(森高千里 『ROCK ALIVE』)尚、MB-68の「M」は森高の「M」ではなくモリダイラ(モーリス)の「M」だそうです。(「B」はビル・ローレンス・BILL LAWRENCEの「B」だそうです。)
ヘッド部分
個性的なヘッドシェイプです。リッケンバッカーぽい?です。
ペグはゴトー製、何ら問題ないです。
しっかりとしたボリュートがついていて安心感があります。
トラスロッド
若干順反りなので締めこもうとしたら、トラスロッドの位置が奥にあります。L字の先が長めのレンチでないと掘り込み部分にレンチが当たり、傷がついてしまいます。
手持ちのレンチの内で、これがピッタリ。
トラスロッドカバーの止めネジが緩いので、ねじパテで処理。ねじ穴周りのはみ出したパテは、パテが乾いてから拭きます。
バダス・ブリッジ
バダス・タイプのブリッジです。小ぶりなボディなので「納まり」を考えてこうなったのかな?と思います。
ブリッジに位置調整用のネジが余分に飛び出ているのが、個人的には袖を引っかけそうで好きではありません。太さ3.5mm径のネジ/長さ8mmと12mmを買ってきました。
ネジ交換しました。本当は芋ネジならば完全にブリッジ内に隠れるのですが、太さ3.5mm径の芋ネジはないらしいです・・。ネジも太さ3.5mm径のステンレス製はなくて、ユニコロメッキ製しかないとのこと・・。
ブリッジ・アンカー
簡単にブリッジ・アンカーが抜けてしまった・・。ユルユルというほどではないけど、引っ張ればスコッと抜けてしまいます。完璧に直すならリペアに出して、埋め木してアンカー空け直しが望ましいのでしょうが、アンカー側面にパテを塗って差し込んだらタイトになりました、アンカーがネック側にお辞儀しなくなり(傾がなくなり)、弦高を低めにセットできるようになりました。
ネックのジョイント部分
MB-68は、ボルトオンネック(※デタッチャブルネック)です。ちなみに上位機種のMB-120はセットネックだそうです。このジョイントのこのキチキチ感は、惚れ惚れします。レスポール・ジュニアのジョイントもこんな感じです。なるほど、だからバダス・ブリッジな訳ですね、と一人で納得しました。そして、ネックはへッド側に引っ張っても抜けません。ギターを寝かした状態でボディから垂直に上に持ち上げるようにしないと抜けません。ジョイント部分のヘッド側が、わずかに細くなっているからです。
※デタッチャブルネック:英語では、detach(取り外し)+able(可能)=通り取り外し可能なネックとのことです。ボルト(ネジ)止めするので、ボルトオンネックとも言います。
ネックを外してみた。
ネック仕込み角の角度調整用にシムが挟まっていました。もう少し角度をつけたいので、自前で薄いシムを作って追加しました。
ネックのジョイント面
ねじ穴のバリが多少あったので軽くペーパーをかけました。
ピックアップは、ビルローレンス 製では無い?
ビルローレンスの記載は全くないので、ビルローレンス製では無いと思います、たぶん、きっと・・。ピックアップの特徴としては、中音域にパンチのある使いやすい音です。
ちょっと不思議なのが、ピックアップのせり上げネジです。フロント側は+(プラス)ネジ、リア側はー(マイナス)ネジ。ネジの長さは同じだし、劣化の具合も同様なので、後から替えた様ではなさそう、当初の仕様と思われます。
バカ売れしていて、たまたま+(プラス)ネジが切れた、その場にー(マイナス)があったから、まあそれでいいや・・という制作現場の判断でしょうか?
キャビティ内の様子
キャビティ内は大きめに作られていてギター本体の重量の軽量化にもつながっています。キャビティ内は導電塗料済なのでノイズも小さいです。コンデンサーは国産ギターで良く見かける緑のものです。このままでもいいですがかな、機会があればマッチしそうなコンデンサーを探し出すのも楽しかもしれません。
コンデンサー交換
既設のコンデンサーは、ハム用に使われているようですが、シングル・マイク用のコンデンサーに交換しました。トーンを絞った時に以前は「モコッとした感じ」でしたが交換後は「ちょっと鼻にかかったような感じ」になりました。使いやすい音色になったと思います。(個人の感想です。)
アース
アースはブリッジのアンカー側面です。
アースの取り込み口は、わりと上部の辺りにあります。
バランスの良いギターです。
弦は10-46のセットを貼りました。特にテンションもきつくないです。小振りだけど窮屈にならないし、ネックは細からず太からず、厚みもしっかりしているし、楽しく引けるギターです。
ギターケースに収納
MB-68用の純正のソフトケースがあるようですが、私は持っていません。ちなみにレスポール用のハード・ケースに納めたらすっぽり入りました。ヘッド上部にポッカリトと空間ができてしまいます、小ぶりなギターであることがより分かります。持ち運びの時は何か適当な緩衝材を入れようと思います。
ノブを色々と交換してみました!
純正はリッケンタイプというかジャズベタイプというか、ムスタングタイプのノブですが、手持ちのノブで遊んでみました。
個人的には、交換するなら、スピードノブ・ゴールドかハットノブが似合うかな?と思います。
販売当時のパンフ
このMB-68に限らず、ギターのパンフは、全て見るだけでワクワクします。
